3月13日(金)・14日(土)の2日間、特進理系コースの生徒を対象に地理スタディツアーを実施しました。
1日目は北潟公民館にて、学芸員の方から「吉崎と北潟湖」をテーマにご講義をいただき、吉崎の歴史や地域の地理的特性、北潟湖周辺の地域的利点について学びました。続いて、J-POWER陸上風力事業部開発推進室総括マネージャーの方より、北潟湖における風力発電設置までの取り組みについてお話を伺いました。環境への配慮や地元住民との協力の重要性、さらに今後の洋上風力発電への展望についても説明していただきました。風の向きに合わせてブレード(翼)が自動で回転する仕組みや、台風などの強風に備えて角度を調整する「ピッチ制御」など、風力発電の具体的な技術についても学ぶことができました。
その後、とみつ金時を生産されているフィールドワークス様を訪問しました。さつまいもは海風の影響を受けながら赤土の混じる山砂の土壌で栽培されていること、甘みを引き出すために収穫後に貯蔵を行うことなど、生産の工夫について教えていただきました。また、畝づくりや苗の植え付けにおいてはICT技術と手作業を組み合わせた農業が行われていることも学びました。冷たい春風が吹く中、振る舞っていただいた温かいさつまいもは、生徒にとって心に残る体験となりました。
続いて北潟漁業協同組合を訪れ、代表理事組合長の方から内水面漁業の現状についてお話を伺いました。現在生産されているフナやウナギ、実際に使用されている漁具を見せていただきながら、ブラックバスなど外来種による影響や後継者不足といった課題についても学びました。
最後にexcafe吉崎鳳凰閣を訪問し、店長の方から北潟地域に出店した理由やSNSを活用した広報、建物のコンセプトについてお話を伺いました。間伐材を活用した建物づくりなど、環境に配慮しながら地域の新たな観光拠点として展開されている取り組みを学ぶことができました。その後、吉崎御坊周辺を実際に歩き、細く曲がった道や街並みを通して、蓮如上人によって築かれた寺内町としての歴史的背景を体感しました。
夜の学習会では、1日の学習を振り返り「新たに得た視点」についてグループごとに整理し、発表を行いました。その後、大学入学共通テストでも重要となる地誌問題に取り組み、さらに生徒自身が問題を作成する活動を行いました。統計資料や地形図、これまでに学んできた知識を組み合わせながら、身近な地域から世界へと視点を広げて問題を作ることで、地理的な思考力を深めることができました。
2日目は、前日の巡見で見つけた地域の課題を整理し、それに対する解決策をグループごとにまとめ、発表しました。
地理では「位置」や「場所」という視点が非常に重要です。その土地特有の地形や気候に人々が順応しながら生業を営み、発展の過程で自然環境を活用・改変してきました。また、経済活動や環境問題など、人々の営みの中で社会は変化し続けています。統計資料からその背景や地域同士のつながりを考察する力も求められます。
今回のスタディツアーを通して、生徒たちがまず自分の住む地域について理解を深め、その地域の課題がどのように周囲や世界とつながっているのかを考えるきっかけとなることを期待しています。


